自己紹介

自己紹介

 私の専門は近世イングランド史ですが、特にイングランドとヨーロッパ大陸を結びつけた宗教ネットワークの研究をしております。
 近世ヨーロッパを生きた人々のアイデンティティのなかで、宗教は大きな割合を占めていました。イングランドのプロテスタントがリトアニアやトランシルヴァニアや北イタリアのプロテスタント勢力と、密接に連絡をとりあい、行き来していた。あるいは、リトアニア出身のプロテスタントがアイルランドで貧困生活を送っていることが、オランダの新聞の記事になり、イングランドで話題となる。そして、このような人々の結びつきが、政治や外交や教育、商業を動かしていく。古文書のなかから浮かび上がる近世の人々の営みは、国家という枠組みをはるかに越えています。古文書の収集・分析を通して、ネットワークの実態を探り、ひいてはナショナルな枠組みを越えた政治文化を読み解くことを目指しています。
 趣味:オペラ鑑賞

業績

業績

単行本(単著)
『ヴァルド派の谷へ―近代ヨーロッパを生きぬいた異端者たち』(山川出版社、2003)

単行本(共著、分担執筆など)
Kulturu Sankirtos (‘Across the Continent: The Protestant Network between the Society for Promoting Christian Knowledge (SPCK) and Kedainiai’ を分担執筆、Vilnius: Diemedzio leidykla, 2000)
From Strangers to Citizens: Integration of Immigrant Communities in Great Britain, Ireland and the Colonies, 1550-1750 (‘Henry Compton, Bishop of London (1676-1713), and Foreign Protestants’ を分担執筆、Brighton: Sussex Academic Press, 2001)
『長い18世紀のイギリス―その政治社会』(「プロテスタント・ネットワークのなかのイギリス」を分担執筆、山川出版社、2002)
『中央ヨーロッパの可能性―揺れ動くその歴史と社会』(「フロンティアのプロテスタントたち」を分担執筆、昭和堂、2006)
『信仰と他者―寛容と不寛容のヨーロッパ宗教社会史』(「イングランド国教会はカトリックである―17・18世紀のプロテスタント・インタナショナルと寛容問題」を分担執筆、東京大学出版会、2006)
『歴史的ヨーロッパの政治社会』(「プロテスタント国際主義を生きる―J.C. ヴェルンドリの遍歴 1656~1724年」を分担執筆、山川出版社、2008)
Daniel Ernst Jablonski: Religion, Wissenschaft und Politik um 1700 (‘Die Fronten im Blick: Daniel Ernst Jablonski und die englische Unterstutzung kontinentaler Protestanten’を分担執筆、Wiesbaden: Harrassowitz Verlag. 2008)
『ヨーロッパ宗教改革の連携と断絶』(「長期の宗教改革運動―17・18世紀の展開」を分担執筆、教文館、2009)
『キリスト教の歴史 2』(「継続する宗教改革運動」と「プロテスタントのヨーロッパ」を分担執筆、山川出版社、2009)
『イギリス史研究入門』(「教会」を分担執筆、山川出版社、2010)
『友愛と秘密のヨーロッパ社会文化史 ー古代秘儀宗教からフリーメイソン団まで』(「マルタ十字から赤十字へ ー近代の聖ヨハネ騎士団をめぐって」を分担執筆、東京大学出版会、2010)
□ 『東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究 紀要 ODYSSEUS』別冊/1(編集および「はしがき」「イントロダクションーシンポジウム:ヨーロッパ近世における1680年代の再検討:名誉革命からの射程」を分担執筆、2010)
『近代イギリスの歴史』(「近代イギリスの出発」を分担執筆、ミネルヴァ書房、2011)

学術論文
● 「亡命ユグノーと名誉革命体制の防衛―アベル・ボワイエ『アン女王の治世史』を中心として―」(『西洋史学』163号、1992)
● 「プロテスタント国際主義から国民意識の自覚へ―1680年代~1700年代のイングランド国教会をめぐって」 (『史学雑誌』105遍11号、1996)
● ‘The Vaudois Baptism of Henry Cavendish’ (Proceedings of the Huguenot Society of Great Britain and Ireland, vol. 26, 1997)
● 「よい子のヘンリとその兄弟たち─18世紀ロンドン銀行家一族の子弟教育」(『神戸大学史学年報』17号、2002)
● ‘The SPCK in defence of Protestant minorities in early eighteenth century Europe’, Journal of Ecclesiastical History, vol. 56, no. 4, 2005)
● ‘Protection des interets protestants: les activites de soutien des anglais en faveur des orangeois’ (Hollard, C-F., Moreil, F. (eds.). La principaute d’Orange du Moyen Age au XVIIIe siecle. Actualite de la recherche historique: Memoires de l’Academie de Vaucluse. 9eme Serie, 4, 2008)

翻訳
ジェニー・ウァーモールド編『オックスフォード・ブリテン諸島の歴史 第7巻 17世紀 1603年-1688年』(監訳、序論・結論の訳担当、慶應義塾大学出版会、2015)

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