おもにアメリカ合衆国の小説および映画を研究対象としています。学部生のころ、いろいろな小説を手当たり次第に読むうちにコーマック・マッカーシーという作家に出会ったことがきっかけで合衆国の西部・南西部の文学に関心を持ち、大学院の博士課程ではその地域にあるアリゾナ大学で4年半をすごしました。留学中に映画についても関心を持つようになりました。合衆国西部の小説と映画について考えること、物語と空間や場所との関係を考えることが現在の研究の大きな軸になっています。ウェスタン、ロード・ナラティヴ、フィルム・ノワールなど、西部の空間と深く結びついてきた物語ジャンルも包摂しつつ、今後もしばらくは西部とその文化について考えていくつもりです。同時に小説というもの自体にも関心があるため、なるべく視野を広く持ちながら一つ一つのテクストに向きあっていきたいと考えています。
　授業では西部に関連したものにかぎらず、古典的な作品から現代のものまで北米のさまざまな小説や映画について学生のみなさんといっしょに考察していきます。テクストの言語や映像を丁寧に分析することを忘れないようにしつつ、それぞれの関心を発展させていってほしいと願っています。

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