自己紹介

自己紹介

 私の研究分野は、英語圏文学です。「英語圏」という語は、ひろく英語が日常的に使用されている地域を指しますが、私の研究は、この中でかつてイギリスが植民地支配を行った地域、とくにアイルランド、スコットランド、ウェールズ、またニュージーランドなどを対象としています。これらの地域で20世紀以降に書かれた詩において、各地域に固有の言語文化と英語文化との関わりのありよう—抑圧、同化、反発、融合など—が作品に与えるダイナミズムについて考えています。
 英語で作品を書く詩人の中には、先住民の子孫でありながら英語を母語とする人々も少なくありませんし、また支配者層の系譜に属しながら、英語を脱植民地化の手段とする人々もいます。そこにはそれぞれの葛藤や屈折が存在し、またそのことが作品に陰影と豊饒さを与えているのです。今までに考察対象とした詩人は、W. B. Yeats, Seamus Heaney, Paul Muldoon, Edwin Morgan, Jackie Kay, Dylan Thomas, James K. Baxter, Jenny Bornholdt, Robert Sullivan などです。

業績

業績

単行本(共著、分担執筆など)
世界文学大事典(「シェイマス.ヒーニー」、「ディラン・トマス」など15人名項、9事項担当、集英社、1996-1998)
逸脱の系譜(「消去の詩法 --ポール・マルドゥーン初期詩群における『唐突な転換』のモティーフ」を分担執筆、研究社出版、1999)
□イギリス文学(「モダニズムの時代」、「さまざまな声」を分担執筆、放送大学教育振興会、2003)
英語の教え方学び方(「ネッシーは何語を話すか--スコットランド・アイルランド・中国の詩と英語」を分担執筆、東京大学出版会、2003)
知の教科書 批評理論(「悲しきシェイクスピア--ポストコロニアル批評」を分担執筆、講談社、2003)
Writing at the Edge of the Universe(‘“The Gate to Another Garden”: Text and Image in Jenny Bornholdt’s These Days’ を分担執筆、Canterbury UP、 2004)
20世紀英語文学辞典(‘Seamus Heaney’、 ‘Edwin Muir’ など105人名項と8事項を分担執筆、研究社、2005)
On Campus(‘Poetry: Introduction’を分担執筆、東京大学出版会、2006)
□周縁地域の自己認識(「ジェイムズ・K・バクスターとダニーディン--死と再生の二年間--」を分担執筆、弘前大学出版会、2007)
アイルランド・ケルト文化を学ぶ人のために(「イェイツ」を分担執筆、世界思想社、2009)
□高校生のための東大授業ライブ ガクモンの宇宙(「眩惑する言葉——現代詩の実験を楽しむ」を分担執筆、東京大学出版会、2012)
□高校生のための東大授業ライブ—学問への招待(「転換期を生きる詩人の5つの肖像—W. B. イェイツとアイルランド」を分担執筆、東京大学出版会、2015)

学術論文
●イェイツからヒーニーまで--20世紀アイルランド詩の系譜(現代詩手帖、思潮社、2001.10)
●America in Muldoon / Muldoon in America(POETICA 64、 2005)
●対話する庭--1920年代ニュージーランドにおけるイングリッシュネスの諸相(18世紀後半以降のイギリスにおけるイングリッシュネス概念の生成に関する文化研究、科学研究費成果報告書、2007)
●浮遊する自意識--アイルランド詩の現在(ERA2-3、2009.10)
●「閉じぬ扉を背にして」-‘District and Circle’における詩と暴力(イェイツ研究40、日本イェイツ協会、2010.1)
●The Wild Swans at Coole and Ireland of Its Time (Journal of Irish Studies vol. XXVIII、2013)

翻訳
○ジャネット・フレイム『エンジェル・アト・マイ・テ−ブル』(共訳、筑摩書房、1994)
○アルベルト・マングエル、ジアンニ・グアダル−ピ『完訳 世界文学にみる架空地名大事典』(監修と原著D項担当、講談社、2002)

その他
・「イェイツ『煉獄』」「シング『西の国の人気者』」、(解説、世界文学101物語、新書館、1996)
・書評 『ポール・マルドゥーンとの出会い』(イェイツ研究28、日本イェイツ協会、1996)
・書評 鈴木聡著『終末のヴィジョン--W.B.イェイツとヨーロッパ近代』(英文学研究75巻1号、日本英文学会、1998)
・書評 Robert Crawford, ed., The Scottish Invention of English Literature(英語青年、研究社出版、1998.12)
・引用の翻訳・解説 出淵博著『出淵博著作集1・イェイツとの対話』(みすず書房、2000)
・Louis Macneice, ‘Snow’-- 雪と薔薇の間にあるもの--(『英語青年』、研究社出版、2002.5)
・‘Book Review: K. Kihara, Yeats and Mask: The Paradox of Death’(Journal of Irish Studies Vol. 18、2003)

連絡先

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電子メールアドレス: nakao [at] ask.c.u-tokyo.ac.jp (*注意 @は[at]で表示しています。)

研究室: 非公開

電話番号: 非公開