自己紹介

自己紹介

 文化人類学を専門とし、アフリカ大陸東南の沖合い、インド洋西南海域に位置するマダガスカルを主たる対象地域としてきました。マダガスカルのある農村地帯における社会関係とその変化、とりわけ死者の弔い方と葬制の変化と、それが祖先との関係におよぼす影響について考究しています。また、歴史人類学的な観点から、マダガスカルの前植民地期および植民地期の歴史的資料を活用し、「植民地状況」における文化・社会のあり方について研究しています。
 フィールドでのミクロな研究を離れたところでは、文化人類学の学的基盤としてのフィールドワークについて、その特質や現代的な展開の可能性などを考察しています。また、フランス社会学派(デュルケーム、モースなど)の社会思想と社会実践を、その同時代的な文脈を勘案しつつ考量する作業に、ここ数年来従事しています。ごく最近では、「フィクション」、「遊び」、「ごっこ」といった概念の人文学への再導入を図りつつ、これらとエスノグラフィ(民族誌)の生産とのかかわりについて考えています。

業績

業績

単行本(単著)
墓を生きる人々-マダガスカル、シハナカにおける社会的実践(東京大学出版会、1996)
■ マダガスカル語文法(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2003)

単行本(共著、分担執筆など)
□ マダガスカル語語彙集(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2004)
フランスとその〈外部〉(「王国から植民地へ-マダガスカル、首都アンタナナリヴの変貌」を分担執筆、東京大学出版会、2004)
□ 資源人類学(「文化資源の考え方」、「観光資源と知的資源」を分担執筆、放送大学教育振興会、2007)
資源化する文化(「文化資源 使用法-植民地マダガスカルにおける「文化」の「資源化」」を分担執筆、弘文堂、2007)
人間の安全保障(「〈誰〉をめぐる問いかけ-マダガスカルの歴史から」を分担執筆、東京大学出版会、2008)
フィールドワーカーズ・ハンドブック(共編著、世界思想社、2011)
生をつなぐ家-親族研究の新たな地平(「墓が刻むクロノロジー-マダガスカル、シハナカにおける祖先観の変化と〈家〉」を分担執筆、風響社、2013)
マダガスカルを知るための62章(共編著、明石書店、2013)

学術論文
● 移葬の政治学-タナナリヴ、一九三八年の〈ファマディハナ〉(社会人類学年報、30号、2004)
● 〈民族〉と〈国民〉の語り-現代マダガスカルにおける植民地統治の遺制(自然と文化そしてことば、2号、2006)
● マダガスカルを歴史化する-〈祖先の島〉としてのマダガスカル再論(SERASERA: マダガスカル研究懇談会ニュースレター、20号、2009)
● 遺体を同化する-マダガスカルにおける墓と埋葬(国立民族学博物館調査報告、103号、2012)
● Cultural Resource in Action: Mobilization of Culture in Madagascar under French Colonial Rule, Japanese Review of Cultural Anthropology, vol. 14, 2013, pp. 31-53.

翻訳
○ 同時代世界の人類学(マルク・オジェ著、藤原書店、2002)
贈与論 他二篇 (マルセル・モース著、岩波文庫、2014)

その他
・ ことばからみたマダガスカルの文化① 挨拶のキャッチボール(SERASERA:マダガスカル研究懇談会ニュースレター、7号、2002)
・ ことばからみたマダガスカルの文化② あの風が吹いた(SERASERA:マダガスカル研究懇談会ニュースレター、8号、2003)
・ ことばからみたマダガスカルの文化③ わたし・あなた・われわれ(SERASERA:マダガスカル研究懇談会ニュースレター、9号、2003)
・ 家屋と墓のあいだ-マダガスカル、シハナカにおける個別性と永遠性の次元(アジア遊学、74号、2005)
・ フランスにおける民族学史の系統と〈社会〉の概念(『歴史としての人類学・民族学・民俗学-フランスと日本の場合』成城大学大学院文学研究科・成城大学民俗学研究所、2009)
・ ことばからみたマダガスカルの文化④ 東西南北の空間認知(SERASERA:マダガスカル研究懇談会ニュースレター、22号、2010)
・ ことばからみたマダガスカルの文化⑤ 文字の力-あるいはマダガスカル語書記法の謎(SERASERA:マダガスカル研究懇談会ニュースレター、25号、2011)
・ 日常性とカタストロフィ-マダガスカル地域研究から(『「情報災害」からの復興-地域の専門家は震災にどう対応するか』地域研究コンソーシアム・京都大学地域研究統合情報センター・大阪大学グローバルコラボレーションセンター・大阪大学世界言語研究センター、2012)

連絡先

連絡先

電子メールアドレス: moriyama [at] ask.c.u-tokyo.ac.jp (*注意 @は[at]で表示しています。)

研究室: 非公開

電話番号: 非公開