自己紹介

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政治思想史、文学研究、ジェンダー研究の各領域を横断する形で研究を進めています。近現代ドイツ語圏における「市民社会」をめぐる思想と文化に関心があり、とりわけ文学作品を分析の対象にしています。自律した個人が自発的理性的行為を通じて個々の特殊な利害を調整し、暴力や強制によらずに秩序を維持することができるという市民社会の理念は、国境や階級や性別を越えて妥当する普遍性要求を含んでおり、排除され抑圧されている人々の解放の原動力となってきました。一方で、自由で平等で理性的な個人という市民社会の主体像はあくまでも擬制であり、実際にはそこから排除される者や周辺に位置する者に対する抑圧と強制を伴います。こうした市民社会理念の両義性が歴史の中でどのように表れてきたのか、主に19世紀と20世紀の文学作品と思想家の著作を読みながら考えています。
 

業績

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